「日経スペシャル 夢織人~小さなトップ企業」の特別版。案内人の尾上松也と渡辺真理がMCを務めます。少子化で縮小する日本市場を飛び出し、世界でトップシェアを誇る中小企業、連合を組んで大企業に負けない力を発揮する中小企業連合、後継者不足を救うなでしこパワーなど、元気な中小企業をご紹介。救世主の出現で日本経済を明るく照らす90分スペシャル。
案内人・尾上松也からのメッセージ
約60秒
番組予告
約15秒
インドネシアの首都ジャカルタ。成長著しいこの都市の巨大ショッピングセンターの地下でビッグプロジェクトが進んでいた。何ヶ月も地下に潜って黙々と作業する日本人。取り組んでいたのは超大型のアクリル板の設置だった。彼らは香川県の中小企業・日プラの社員、同社は水族館の水槽用のパネルで世界シェア70%の中小企業だ。美ら海水族館など数多く手がけている。世界最大のギネス記録も持っているというから驚きだ。この会社の凄さは、すべての職人が全行程を一人でこなせるところ。また、強度と透明度を作り出す技術も、競合他社を大きく引き離している。彼らが世界一になった秘密に迫る。
ホンダジェットやMRJなどのビジネスジェット、世界で2兆6,000億円という巨大市場に挑む中小企業連合がいた。大阪のネジ問屋を中心に、石川県の金属加工、メッキ、熱処理などの会社が、それぞれの技術を生かして飛行機の脚の重要パーツを作っているのだ。それぞれ100分の1ミリ精度のスーパー職人技を誇るが、一社ではなかなか参入できなかった。ところが、纏まることでその価値は数倍に増し、代えのきかないサプライヤーになった。パリや香港の航空ショーでもその存在感は、世界の大手飛行機メーカーの注目を集めるほどだ。
日本の中小企業は37.1万社、企業の99.7%は中小企業だ。高度経済成長を支え、モノづくりニッポンの地位を築いてきたその中小企業が最大のピンチを迎えている。なんと、年間1万社の黒字企業が廃業しているというのだ。理由は後継者不足。その救世主がなでしこだった。娘や妻が事業のあとを継ぐというケースが出てきている。2050年には、中小企業経営者の50%が女性になるという試算もある。番組では、静岡県で金属加工の会社・山崎製作所を父から継いだ、女性経営者に密着。女性ならではの視点で、次々と新製品をつくり、ファクトリーブランドを立ち上げた辣腕ぶりを追う。
エルメスの職人がハイヤーで乗り付けて、作るところを見たいと言った3人の板金工場、フェラーリのデザイナーも息を飲んだ、女性の職人ばかりのカーペット工場 等々、2年間にわたって取材した知られざる中小企業、町工場の凄技を紹介していく。
日プラ(香川県)、トーホー(広島県)、諏訪田製作所(新潟県)、オリエンタルカーペット(山形県)、福井洋傘(福井県)、河合工業所(東京都)、ジャパン・エアロ・ネットワーク(大阪府、石川県)、山崎製作所(静岡県)等