感染者350万人 感染の確率36人に1人 昭和生まれの誰もが感染の可能性のある病気「ウイルス性肝炎」 もしかしたら、あなたも あなたの家族も… 気づいていないだけかもしれません

MESSAGE

日本人の約3%が感染し、「国民病」とも言えるウイルス性肝炎。感染拡大の責任は国にありましたが、現在、患者たちは十分な補償を受けられていません。病気が重くなり、肝硬変や肝がんになっても、医療費の補助など、患者を支える満足な制度は無いのです。

いま病気で苦しんでいる人たちが、少しでも治療を受けやすくなるように。また、自分が肝炎ウイルスに感染していることを未だ気づいていない人たちに、少しでも早く検査を受けてほしい。感染していない人たちにも、患者を支える仕組みづくりに協力する気持ちを持ってもらえたら…そう考え、今回の番組を作りました。

肝炎ウイルスの感染者は全国に350万人 もしかして あなたも?

STORY

幼いころの集団予防接種でB型肝炎に感染した小池真紀子さんに密着。 肝硬変・肝がんなど病状が進んだ際でも、安心して治療が受けられるよう、国が医療費の一部を負担する「医療費助成」の仕組みづくりを目指しています。 寒いなか仲間と署名を集め、国会へ届ける小池さんたち。厚生労働大臣は「5年以内に新しい支援制度をつくる」と明言しましたが… 突然の解散総選挙へ。 政治に翻弄されながらも、懸命に前を向く肝炎患者たちの450日を追いました。

KEY WORDS

Q. ウイルス性肝炎って何?

肝炎は肝臓に炎症がおこり、肝細胞が破壊される病気です。症状が重くなると「肝硬変」や「肝がん」に進行し、命にも関わります。
日本でもっとも多いのは、B型・C型とよばれる「肝炎ウイルス」による肝炎です。
日本では、この「ウイルス性肝炎」に350万人が感染していると推測されています。

Q. どうやって感染したの?

B型・C型ともに、血液感染します。
B型肝炎は大人になって感染した場合、ほとんどの人が治りますが、子どものころに感染するとウイルスを体内から排除できません。
日本でB型ウイルスに感染した人の多く(50万人以上)は、「集団予防接種」によってB型ウイルスに感染しました。1988年頃まで、日本では集団予防接種の際に注射器の使いまわしをしていたため、感染被害が広がっていったのです。
また、C型肝炎ウイルスが含まれた輸血や血液製剤などが医療現場で使用され、感染が広がりました。

Q. 感染が広がった原因は?

B型肝炎の場合、注射器の使いまわしで感染が広がるとWHO(世界保健機関)から勧告を受けていたにもかかわらず、厚生省は1988年ごろまで使いまわしを黙認しつづけてきました。その結果、膨大な数の感染被害者が出ました。
裁判所も、感染拡大の責任は国にあると認定。2011年、国が患者らに正式に謝罪しました。

あなたもぜひ! 肝炎検査を受けにいってください!

肝炎ウイルスの感染者(キャリア)と診断されたら定期的に健康診断を受けてください!