山あいに、静かに時を刻んできた町京都の美山
清流の里とも呼ばれるこの町は、実は、凛とした姿に気品すら感じる北山杉のふるさとだという。
自然と寄り添うように暮らしてきた山里の人々。
この町には、日本の原風景が今も残されている。
昔ながらの茅葺き民家が立ち並ぶこの風景だ。
やってきたというより、帰ってきたと感じてしまうのは私だけだろうか・・・
どこからかわらべ歌が聞こえてくるようなこののどかさ・・・
昔、囲炉裏端で祖母から聞いたおとぎ話の主人公が目の前を駆けていく・・・
こっちを見て、微笑んでいる・・・
そんな錯覚すら覚えてしまう。
縄文時代、すでに竪穴式住居の屋根として使われていたというかやぶき。
世界でもっとも古い屋根とも称され、夏は涼しく、冬は暖かでとても住みやすいという。
それは、冷暖房がなくても、快適に暮らせる古代人の知恵だった。
今、屋根に塗ることで、熱を伝えにくくし、室内温度の上昇を抑えることができる塗料に注目が集まっている。
まさに地球環境・エコロジーを考えた現代人の知恵だ。