かつて都と伊勢を結ぶ街道が通り、栄えた伊賀上野そのシンボルは、この城。
まるで鳳凰(ほうおう)が翼を休めているように見えることから、白鳳城(はくほうじょう)とも呼ばれている。
75年ぶりに大改修工事が進められていた天守閣。この春再び、壮麗な姿をあらわした伊賀上野城。
中でも圧巻なのがこれだ。
築城の名手といわれた藤堂高虎(とうどうたかとら)自慢の石垣日本一の高さを誇る。
敵をよせつけない堅牢(けんろう)な高石垣は、豊臣方との決戦に備え、家康の命で建設したものだという。
俳人 松尾芭蕉の聖地としても知られている伊賀上野。彼も若いころ、この城に勤めていた。日本のさまざまな風景と出会った芭蕉しかし、日本一の高石垣から望んだふるさとが、彼の原風景だったのかもしれない・・・
古来より使用されてきた自然素材漆喰実は、装飾としても古くから利用されているそれが鏝絵(こてえ)その家の幸せと繁栄を願って描かれたといわれている。
強アルカリ性のため、カビの発生を抑制する漆喰鏝絵は、そんな漆喰の力を活用したのだろうか・・・時を経て…今も当時の姿そのままに残されている。