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今週の風景

第25回 2010年9月21日(火)放送 潮待ちの港 / 鞆の浦(広島県)

いにしえより潮待ちの港として知られてきた鞆の浦。
北海道や北陸など日本海と大阪を結ぶ北前船の寄港地として栄えてきた。

今週の風景その1

常夜灯に浮かび上がる階段状の船着場。
潮の満ちひきを利用した先人の知恵だ。
海運業で栄えた日々の面影が、今も町のあちこちに残されている。

江戸時代、朝鮮からの使者をもてなす迎賓館として使われていたお寺。
ここからの風景がすばらしいという。これだ・・・

まるで一服の絵を見るようだ。
この風景に、逸る(はやる)心を癒されたであろう男がいる。幕末の風雲児坂本龍馬だ。

今週の風景その2
今週の風景その3

慶応3年、この海で、海援隊が運用していたいろは丸が紀州藩の船に衝突され沈没。
その賠償交渉がこの町で行われたのだ。
相手は天下の御三家紀州藩。その交渉は困難を極めたという・・・。
龍馬の苦々しい顔が浮かんでくるようだ。

豆知識

豆知識その1

歴史の息遣いがきこえるような町には江戸時代に流行った装飾壁も残る。
漆喰と瓦から生まれるなまこ壁だ。
デザインのすばらしさはもちろん、防火や防水といった役目も果たしているから凄い。

また漆喰には、光を拡散させ、やわらかい色合いを醸し出す効果もある。
日本人の美に対する感性に響く漆喰の風合いや美しい色。
今、漆喰が見直されている。

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