播磨灘に面した、たつの市の室津
その始まりは2千年以上も昔という伝説の港・・・。
天然の良港としても知られている。
江戸時代、参勤交代のおり、西国大名たちのほとんどが、室津港に上陸。
海と陸の接点にある宿場町として大いに栄えたという。
一方、たつの市にはまったく違った趣をみせる町もある。
清流と緑豊かな自然に彩られた城下町だ。そのしっとりとした風情から、播磨の小京都とも呼ばれている。
町の中心となるのが龍野城。
脇坂藩五万三千石の城であるにもかかわらず、非常に質素なものだったとか・・・
天主はなく、御殿と呼ばれる建物が政(まつりごと)の舞台であり、藩主の住まいでもあったという。
明治時代まで2百年もの間続いた脇坂氏の治世。
町には武家屋敷や白壁の土蔵などが今も残されている。
鮮やかな白が美しい漆喰。
その魅力は色だけではない。
今、漆喰塗料が人が集まる場所に多く使われている。
アルカリ性の働きにより、カビが繁殖するのを抑制する効果があるからだ。
カビは、アレルギーの元ともなる。
漆喰塗料は健康志向の高まりと共に注目されている。
先人たちはその効果に気づいていたのかもしれない。