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今週の風景

第2回 2010年4月13日(火)放送 水辺に佇む蔵/近江八幡(滋賀県)

城下町として、また近江商人のふるさととしても知られている滋賀県近江八幡市

城主豊臣秀次(とよとみひでつぐ)は、京都に倣(なら)って町を整備し織田信長が安土で行った、
楽市楽座を取り入れるなど、商(あきない)の都を目指した。

今週の風景その1

四百年以上の時を経てなお、変わらぬ風情(ふぜい)を誇る町。中でも旅人を魅了するのが・・・

この水辺の風景・・・

水面(みなも)を渡る風もやさしく、人々を郷愁(きょうしゅう)の世界へといざなう

八幡堀(はちまんぼり)に並ぶ屋敷や白壁(しらかべ)の土蔵(どぞう)豪商たちの当時の繁栄ぶりを偲ばせている・・・
天秤棒(てんびんぼう)を肩に、全国を股にかけて活躍さらに外国へも商いを広げていった近江商人その息遣いが、今も聞こえるようだ。

今週の風景その2
今週の風景その3

八幡堀から南へとのびる新町(しんまち)通りにも落ち着いた風情の商家が並んでいる。
塀(へい)からのぞく見越しの松の緑が、通りに彩(いろどり)をそえる・・・
豪商(ごうしょう)とはいえ、華美(かび)を排(はい)したたたずまい質素倹約(しっそけんやく)を
モットーとする近江商人の心を、今に伝えている。

豆知識

豆知識その1

古くから土蔵の壁に用いられてきたのが漆喰(しっくい)米やもみ、さらには文書(もんじょ)を収める蔵は、カビや腐食の原因となる湿度を嫌う。しかし漆喰は湿度の調節機能(ちょうせつきのう)に優れている。

吸湿性(きゅうしつせい)と放湿性(ほうしつせい)を持つ漆喰ならば、大切な宝物を湿気から守ってくれる・・・土蔵に漆喰・・・そんな先人の知恵がいま、再び注目を集めている

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