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2006年7月14日(金)放送
「アフリカに命の水を」
~IWPの『上総掘り』普及活動~
アフリカなどの開発途上の国々では水汲みは大変な重 労働です。一日の大半を水汲みに費やし学校へ行く時 間さえもない子供たちが大勢います。

また、水を汲む場所の衛生状態も懸念されます。泥水だったり、とき には残留農薬を含んでいたり…。しかし、それを飲む しかないのです。人は水なしには生きていけないから です。 深い井戸が掘れれば、かなりの地区で問題は解決します。
でも、ボーリングマシンを導入するような予算も、 それを動かす技術者もいないのが現状。ところが、比 較的少人数で、ごく簡単な道具を使い、とても深い井戸を掘る伝統技術が、日本にあるのです。 千葉県に伝わる「上総(かずさ)掘り」。大野篤志さんの祖父は、この上総掘りの職人でした。大野さんも 上総掘りに興味を持ち、技術を学んでアフリカの難民 キャンプに井戸を掘るプロジェクトに参加。現地にあった新方式の上総掘りを考案し2年間で14本の井戸 を完成させました。

大野さんはその後、1995年にNGO「インターナ ショナル・ウォーター・プロジェクト(IWP)」を 発足させ、世界中の水で困っている地域へ上総掘りの 技術を広め始めました。現地の人たちと協力しながら 「いのちの水」を確保していくIWPの活動は、今、 少しずつ世界の注目を集めています。