11月28日(土)放送
アゴとヒジはくっつかない!?
人体の不思議
指一本で、大人がイスから立ち上がれなくなるのは、なぜ?目をつぶらずに、くしゃみはできる!?意外と知らない人体の不思議を大解剖します。
- 指一本でイスから立ち上がれなくなるのは、なぜ?
- 人体の不思議を教えてくれるのは、大阪大学の菅本先生です。
先生が、イスに座るドクの眉間を人差し指で押しているだけで、ドクは立てません。
【指一本でイスから立ち上がれなくなるのはナゼ!?】
人間の体の重心は、おへそのあたりです。
実は、イスから立ち上がる時には、地面についている足の上に重心(おへそ)を移動させて立っています。
だから、指で頭を押さえて重心を移動できないようにすると、立てなくなってしまうのです。
【目をつぶらずにくしゃみはできる!?】
くしゃみをする時は、無意識のうちに目を閉じてしまっています。
人間の顏部分の神経は、網の目みたいにからまっています。
くしゃみは鼻から息を出そうとしているだけなのですが、まわりの神経がからまっているため、一緒に刺激を受けて、目の筋肉も同時につぶってしまうのです。 - ヒジの先をアゴにタッチ――できる?できない?
- 【ヒジの先をアゴにタッチ。できる?できない?】
実は、ほとんどの人はできません。
肩の骨と骨の間に、「じん帯」というものがあります。
これは、骨と骨とをつなぐ、伸び縮みする筋肉。
この「じん帯」が伸びきった状態だと、それ以上、関節は曲がりません。
だから、どんなに頑張っても、ヒジとアゴはつかないのです。
体操教室でトレーニングをする、体のやわらかい子どもたちにも試してもらいました。
でも、ヒジの先をアゴにつけることはできませんでした。 - トランポリンでとんだ後、床の上でジャンプできないのはなぜ?
- 【トランポリンを始めた頃、トランポリンをとんだ後に、床でとんでみたらとべなかったのはナゼ?】
トランポリン初挑戦の番組スタッフがやってみると・・・
普通の状態でジャンプすると、高さは35cm。
トランポリンを1分間とんでからジャンプしてみると、25cm。
これは、耳の奥に秘密があるんですって。
耳の奥には「三半規管」という、骨でできている部分があり、これによって体の傾きや回転がわかります。
そして、三半規管の中には「リンパ液」という液が入っています。 - 液体の入ったペットボトルを傾けても、中の液体は水平。
このように、リンパ液は常に水平なのです。
だから、人間はまっすぐ立てるし、安定して座ったり立ったりできています。
リンパ液の状態で、体の傾きや回転がわかるようになっているのです。
リンパ液が大きくゆさぶられると、どこが水平なのか、体の傾きがわからなくなります。
だから、床でのジャンプが難しくなるのです。
- 協力先
- 菅本一臣(大阪大学整形外科 教授)
- キタイスポーツクラブ
- みさき公園