10月24日(土)放送
大実験!
吸水パワーの謎を解く
今回のおでかけシリーズのテーマは、「吸水」。スポンジが水を吸う現象には、実は名前がついている!どんどん水を吸う、吸水パワーの謎を実験で解き明かします!
- スポンジで吸水対決!より多く水を吸収するのは?
- 堺市立桃山台小学校の6年生のみんなと吸水実験です。
【「穴の大きいスポンジ」と「穴の小さいスポンジ」。どちらが水を多く吸う?】
正解は、「穴の小さいスポンジ」。
この謎を解いてくれるのは、大阪市立科学館の岳川先生。
『水は狭い所に入り込むという性質があります』と教えてくれました。
スポンジの中には細かいすき間がたくさんあります。
スポンジを水につけると、そのすき間に水がどんどん入り込もうとするので、吸収することができます。
そして、水は、よりすき間の狭い所へ入り込もうとするので、スポンジの穴の大きさで吸水力にも差が出たのです。
この現象を「毛細管現象」といいます。
ここで「毛細管現象クイズ」。
【ふで、スポイト、ぞうきん、アルコールランプの4つの中で、毛細管現象が働いている物は?】
正解は、ふで、ぞうきん、アルコールランプの3つ。
ふでは毛先のすき間で、ぞうきんは繊維のすき間で毛細管現象が起こります。
アルコールランプは、アルコールが芯(しん)に入り込もうとする現象が起きていました。 - 謎の吸水物質登場!水が一瞬で固まる!?
- 水の入った紙コップを手にした岳川先生。
コップを逆さにすると、水がジェルのように固まって出てきました!
実は、コップの中に、水を吸う「吸水ポリマー」を入れておいたのです。
吸水ポリマーは、紙おむつなどにも使われていて、一番小さい粒で約0.15mm。
2Lの水が入った水そうに、30gの吸水ポリマーを入れます。
しばらくかき混ぜると・・・吸水ポリマーがどんどん水を吸って、あっという間に固まってしまいました!
吸水ポリマーは毛細管現象ではなくて、化学反応をして水がくっついています。 - 絞っても出ない!?吸った水を取り出すには!?
- 吸水ポリマーで固まった水をガーゼに包んで、絞ってみます。
きつく絞っても、水は出てきません。
ここで問題
【レモン汁、消毒液、塩、この中で吸水ポリマーに入れると水が出る物は?】
正解は・・・塩。
塩は、科学の名前で「塩化ナトリウム」。
その「ナトリウム」と、水を吸った吸水ポリマーが化学反応して、水が出てくるのです。
ペット用のシートにも吸水ポリマーが使われています。
約12gのポリマーが含まれているシートに水をかけていくと・・・
なんと、3Lの水を吸収することができました!
理論上は、ポリマーの重さの約300倍くらい吸うことができるんです!
- 協力先
- 岳川有紀子(大阪市立科学館 学芸員)
- 堺市立桃山台小学校