学生時代からシナリオライターを目指しているけれど、なかなか芽の出ない馬淵みち代(麻生久美子)は、友人のマツモトキヨコ(山田真歩)を誘って社会人コースのシナリオスクールに通うことにする。
そこで出会ったのは、超自信過剰な年下男の天童義美(安田章大)。“ビッグマウス”を吐きまくる天童を毛嫌いする馬淵だったが、なんと天童は“ばしゃ馬”のようにシナリオを書き続ける馬淵にひと目ぼれ!
「シナリオの参考に聞きたいことがあるんだけど……。俺がつき合ってほしいって言ったらどうする?」と、馬淵に声をかけてみるが「ありえない!」とあっさり振られてしまう天童。脚本家を目指してずっと頑張ってきた馬淵にとって、「書けば大賞ぐらい取れる、コンクールに出す以上は大賞ぐらい取らないと」と口先ばかりの天童は、恋愛対象以前に性格的にまったく合わないタイプだった。しかも、馬淵の頭にあるのはシナリオのことだけ。お洒落も恋愛もそっちのけ、合コンの席でもバイト中でもいいアイデアが思いつけばパソコンを開いて書き出すのは当たり前。キヨコに「そこまでストイックにならなくても」と言われるほどがんばっているのに、なかなかコンクールの一次審査は通らず、 「まだまだストイックにならないと!」 と自分を奮い立たせる。
ある日、シナリオスクールの講師で来ていた映画監督の何気ない一言をきっかけに、老人ホームを舞台にした介護の話を書くことにした馬淵は、かつて役者を目指していたけれど今は介護士として働く元恋人・松尾健志(岡田義徳)に頼んで老人ホームのボランティアをはじめることにする。けれど、そんな矢先、キヨコが映画の脚本を書くことになったと知り、嫉妬とやるせなさで落ち込んでしまう。「夢を叶えるのってすごく難しいのは分かっていたけど、夢を諦めるのって、こんなに難しいの?」
ある出来事をきっかけに一度は書くことを諦めた馬淵だが、最後にもう一度コンクールに出してみようと決意する。一方、馬淵に恋をして彼女のひたむきに夢を追いかける姿に刺激された天童は、初めて自分自身を見つめペンをとる。そして、反発しあっていた2人の距離は徐々に縮まっているようにみえたが……。天童の 片想い は実るのか? 馬淵の長年の夢は叶うのか?
作品紹介
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